電気機関車EF58は第二次世界大戦後初めて製造された国産旅客用電気機関車で、昭和21(1946)から昭和33年(1958年)の12年間に172両が製造されました。

製造が開始された当時は日本各地の主要幹線で電化が進みんでおり蒸気機関車の時代から電気機関車の時代へと変わりつつありました。東海道・山陽本線、高崎、上越線、東北本線(黒磯まで)といった主要幹線において、旅客列車の先頭に立ち戦後復興の立役者となります。昭和31年(1956年)東海道線東京-大阪電化からは花形優等列車「つばめ」「はと」での活躍が有名でEF58がもっとも輝いていた時代です。その後はブルートレインが登場。「あさかぜ」「はやぶさ」「さくら」の先頭に立ち東京−広島を連日走破しました。

車体の特徴は走行装置など戦前設計の旧型機関車の一面と、流線型のボディーをはじめ高速性能に優れた新型機関車の二面を併せ持ち、独特のフォルムが印象的。当時必要だった客車への暖房供給のため蒸気発生装置も設置されました。また12年間もの長期間、日立、三菱、東芝など複数のメーカが製造したため車両の細部が個々で異なる部分もEF58の特徴です。

時代の流れで旅客列車は機関車+客車方式から機関車を必要としない電車方式への切り替えが進みます。さらには昭和39(1964)に東海道新幹線、その後東北、上越新幹線も開業、EF58は寝台列車や急行、荷物列車での活躍が中心となりましたが、終戦から新幹線まで日本の高速鉄道の礎を担いバトンをしっかり受け渡しました。1980年代までにほとんどの車両が現役引退、一部は歴史的価値を認められ国鉄民営化後もイベント列車牽引等に運転されてきました。
今でも伝説の電気機関車としてファンからは「ゴハチ」の愛称で親しまれています。

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